BUSINESS MODEL 2025

ベトナム動画制作BPO
ビジネスモデル設計書

SNS動画制作に特化した下請け×直接受注のハイブリッドモデル

B+
総合評価
中〜高
収益期待値
リスク
既存資産活用度
01

エグゼクティブサマリー

bloomの既存リソース(日本語人材7名、画像加工11年のノウハウ、60名体制)を活用し、 SNS動画の「制作のみ」に特化したオフショアサービスを展開。 運用代行は行わず、動画編集に徹底集中することで品質と効率を最大化する。

🎯

コア戦略

運用代行はしない。動画制作(編集)のみに特化し、品質と効率で勝負

🤝

メイン顧客

SNS運用代行会社の下請けパートナーとして動画制作を担う

💰

価格優位性

日本市場の60〜70%の価格で日本品質を提供

差別化ポイント

日本語ネイティブ品質チェック+ベトナムコスト+画像加工の専門性

B+
OVERALL RATING
収益期待値
中〜高
実現可能性
既存資産活用
参入障壁
拡張性
リスク
02

市場データと価格相場

動画種別 日本フリーランス相場 日本制作会社相場 bloom提案価格 bloom優位性
ショート動画(15〜60秒)編集のみ 3,000円〜10,000円 10,000円〜30,000円 5,000円〜8,000円 ▼20〜50%
ショート動画(企画+編集) 10,000円〜30,000円 30,000円〜70,000円 15,000円〜25,000円 ▼30〜50%
月額パッケージ(10本) 30,000円〜100,000円 100,000円〜300,000円 50,000円〜80,000円 ▼40〜60%
月額パッケージ(20本) 50,000円〜150,000円 150,000円〜500,000円 80,000円〜150,000円 ▼40〜60%
下請け単価(1本) 2,000円〜5,000円 3,000円〜5,000円 日本語品質で同等

📊 SNS動画市場の最新データ(2024年)

ショート動画市場規模
246億円
前年比+37%成長
SNSマーケティング総市場
1.2兆円
前年比+13%成長
SNS運用代行市場
283億円
2029年予測: 690億円
TikTok運用代行 月額相場
30〜50万円
※動画制作費込み
03

3つのビジネスモデル

★ 最優先

🏭 下請けパートナーモデル

SNS運用代行会社の制作パートナーとして、 動画編集作業を継続的に受注。運用会社は戦略・分析・顧客対応に集中し、 bloomは制作だけに特化する分業体制。

想定単価
3,000〜8,000円/本
月間目標
50〜100本
到達期間
3〜6ヶ月
月収目標
15〜50万円
並行推進

🎯 既存顧客クロスセル

画像加工で取引中の毎月約50社に対して、 動画制作サービスを追加提案。既存の信頼関係を活かし、 「画像+動画」のセット提案で取引拡大を狙う。

想定単価
5,000〜15,000円/本
ターゲット
EC・小売系顧客
到達期間
1〜3ヶ月
月収目標
10〜30万円
将来展開

🚀 直接受注モデル

中小企業向けに低価格パッケージを直接販売。 Webサイト・SNSでの集客を通じて、運用代行会社を介さず直接取引。 利益率は最大だが、営業・サポート負荷も高い。

想定単価
5万〜15万円/月
ターゲット
中小企業・個人事業
到達期間
6〜12ヶ月
月収目標
30〜100万円
04

業務フロー

下請けパートナーモデルの業務フロー

📋
発注受領
運用代行会社から
素材・指示書を受領
🇯🇵
日本語確認
日本語人材が
指示内容を精査
🎬
動画編集
VN編集者が
CapCut等で制作
品質チェック
日本語人材が
最終確認・修正
📤
納品
クラウドで
データ納品

📁 受領するもの

  • 撮影済み素材(動画・画像)
  • 編集指示書(テロップ・構成)
  • 参考動画(イメージ共有)
  • BGM・SE指定(あれば)

📤 納品するもの

  • 編集済み動画(MP4)
  • 各サイズ版(9:16, 1:1等)
  • プロジェクトファイル(要望時)
  • 修正対応(1〜2回まで無料)

⏱️ 納期目安

  • 通常:2〜3営業日
  • 急ぎ:1営業日(+30%)
  • 特急:当日(+50%)
  • 大量発注:要相談
05

bloomの競争優位性

💪

既存リソース活用

  • 日本語人材7名:ネイティブレベル品質チェック可能
  • 画像加工11年:色調補正・レタッチの専門性を動画に転用
  • 60名体制:繁忙期も対応できる制作キャパシティ
  • 毎月約50社との取引:クロスセルのチャンス
💴

コスト競争力

  • 人件費1/3〜1/5:ベトナムコストで日本品質
  • 固定費ゼロ:既存オフィス・設備を活用
  • 日本市場60〜70%の価格で提供可能
  • 利益率30〜40%確保が現実的
🎯

差別化要因

  • 日本語品質保証:海外BPOにありがちな言語ミスなし
  • 時差2時間:日本の営業時間内に対応可能
  • 画像+動画のワンストップ対応
  • 土日祝稼働:短納期対応で差別化
⚠️

克服すべき課題

  • !動画編集経験不足:画像から動画へのスキル転換が必要
  • !営業チャネル構築:下請け先を開拓するルート確立
  • !トレンドキャッチアップ:SNSトレンドの把握体制
  • !ポートフォリオ構築:実績なしでの営業は困難
06

収益シミュレーション

12ヶ月後の月間収益シナリオ

下請け+クロスセル+直接受注の複合モデル

🔻 悲観シナリオ
15万円/月
下請け: 30本×3,000円 = 9万円
クロスセル: 3社×2万円 = 6万円
直接受注: 0円
※下請け先1〜2社のみ
📊 現実シナリオ
50万円/月
下請け: 60本×5,000円 = 30万円
クロスセル: 5社×3万円 = 15万円
直接受注: 1社×5万円 = 5万円
※下請け先3〜5社
🚀 楽観シナリオ
100万円/月
下請け: 100本×6,000円 = 60万円
クロスセル: 8社×3万円 = 24万円
直接受注: 2社×8万円 = 16万円
※下請け先5〜8社

💰 利益率シミュレーション(現実シナリオ:月50万円)

売上
500,000円
人件費(2名分)
-150,000円
ツール・その他
-30,000円
営業利益
320,000円
利益率 64%
07

実行ロードマップ

PHASE 1|0〜2ヶ月目

🎓 スキル習得&ポートフォリオ構築

CapCut・Premiere Proの操作習得。サンプル動画を10〜20本制作し、ポートフォリオサイトを構築。

達成目標
サンプル動画20本・ポートフォリオサイト完成
PHASE 2|2〜4ヶ月目

🤝 下請け先開拓

SNS運用代行会社へ制作パートナー提案を実施。「パートナー募集」ページを持つ会社をリストアップし営業開拓。

達成目標
下請け先2〜3社契約・月10〜20本受注
PHASE 3|4〜6ヶ月目

📈 既存顧客クロスセル開始

画像加工の既存顧客(EC・小売系)に動画制作サービスを提案。「画像+動画セット」割引で導入障壁を下げる。

達成目標
クロスセル3〜5社・月収30万円突破
PHASE 4|6〜12ヶ月目

🚀 直接受注&規模拡大

実績を元に専用ランディングページを構築し、直接受注チャネルを確立。制作チームを増員。

達成目標
月収50〜100万円・制作チーム3〜5名体制
08

リスク分析と対策

下請け先が見つからない
HIGH

営業先が限られ、契約に至らない場合、収益化が大幅に遅延するリスク

対策:クラウドソーシング(ランサーズ・クラウドワークス)で実績構築→実績を武器に運用代行会社に提案。並行して既存顧客クロスセルで収益確保
品質が期待に達しない
MEDIUM

動画編集経験不足により、発注者の期待する品質に届かないリスク

対策:最初の2ヶ月は習得期間として投資。低価格で受注し、修正対応しながら経験値を蓄積。日本語人材による品質チェック体制を徹底
価格競争に巻き込まれる
MEDIUM

フリーランスや他の海外BPOとの価格競争で利益率が低下するリスク

対策:「日本語品質保証」「画像+動画ワンストップ」「大量発注対応」で差別化。価格だけでなく品質・対応力で選ばれるポジションを構築
本業への影響
LOW

動画事業に注力しすぎて、画像加工の本業に影響が出るリスク

対策:動画専任チーム(2〜3名)を分離。本業繁忙期は動画を一時停止可能なルールを設定。月次で本業の重要指標をモニタリング
トレンド変化への対応遅れ
MEDIUM

SNSトレンドの変化に追従できず、「古い」動画しか作れなくなるリスク

対策:日本語人材が毎日TikTok・Instagram Reelsをチェック。週1で「トレンド共有会」実施。発注者からの参考動画を教材として活用
人材の離脱
LOW

動画編集を習得したスタッフが退職し、ノウハウが流出するリスク

対策:テンプレート・マニュアルを整備し、属人化を防止。複数人に同じスキルを習得させ、1名抜けても継続可能な体制を構築
09

ターゲット営業先

🏢 SNS運用代行会社(下請け先)

「パートナー募集」「クリエイター募集」ページを持つ会社を優先的にアプローチ

  • コムニコ(2,600件以上のSNS運用実績)
  • studio15(TikTok特化MCN)
  • NOCK DESIGN(費用対効果重視)
  • 各種TikTok運用代行会社
  • インフルエンサーマーケティング会社
提案ポイント: 「日本品質×ベトナム価格」で制作コスト30〜40%削減

🛒 既存顧客(クロスセル)

毎月取引のある約50社から、動画需要のある業種を優先選定

  • EC事業者(商品紹介動画)
  • アパレル・ファッション(着用動画)
  • 飲食店・食品(シズル動画)
  • 美容・コスメ(使用方法動画)
  • 不動産(物件紹介動画)
提案ポイント: 「画像+動画セット」で10%割引、既存の信頼関係を活用

🎯 直接受注(将来ターゲット)

運用代行を使わずコスト削減したい中小企業・個人事業主

  • スタートアップ(資金制約あり)
  • 地方の中小企業(代理店が少ない)
  • 個人事業主・フリーランス
  • SNS内製化を目指す企業
  • 採用動画を作りたい企業
提案ポイント: 「月額5万円〜」の低価格パッケージで参入障壁を下げる

📋 クラウドソーシング(実績構築)

初期の実績構築・スキル向上に活用するプラットフォーム

  • クラウドワークス(案件数最大)
  • ランサーズ(高単価案件多め)
  • ココナラ(固定価格出品可能)
  • VideoWorks(動画特化)
活用ポイント: 手数料20%を考慮し、実績構築期間として割り切る

🎬 動画制作BPO事業の実行判断

bloomの既存リソースを最大限活用した現実的なビジネスモデル。 まずは2ヶ月のスキル習得期間を経て、下請け営業を開始することを推奨。

✅ GO判断の条件

  • 日本語人材2名を動画担当に配置可能
  • 2ヶ月の習得期間を投資できる
  • 本業に支障が出ない体制を組める

🛑 撤退判断の基準

  • 6ヶ月後に月収15万円未満
  • 下請け先が1社も獲得できない
  • 本業の売上が10%以上減少